みなさんこんにちは。
理系夫です。
今回より、新シリーズ「りけおの疑問シリーズ」を始めていきたいと思います。
このシリーズでは、時事問題等でりけおが疑問に思って調べたことを皆さんにお伝えしていこうかなと思います。
決してそろそろ家ネタも完全に尽きてきたな・・・とかじゃないですからね
さて、シリーズ第1弾は、今話題になっている超ホットなスエズ運河を塞ぐ形で座礁した船舶問題についてです。
ちょうど昨日、船舶を所有している会社が謝罪会見をしたことがYahooニュースで取り上げられていました。
ということで、この問題について調べた結果をご紹介していきたいと思います。
そもそもスエズ運河でも船舶座礁って何?
まず最初に、そもそもスエズ運河でも船舶座礁について、ヘッドライン等でしか見たことが無く、詳細を知らないという方もいらっしゃるかもしれませんので、簡単に状況を説明したいと思います。
事態は2021年3月23日の午前7時40分ごろに発生したと言います。
スエズ運河を航行中だったパナマ船籍のエヴァーギヴン号が中国からオランダに向かう最中に強風や砂嵐に煽られて座礁してしまいました。
こんな感じ▼
BBCニュースより
スエズ運河と言えば、アジアとヨーロッパを結ぶ最短航路で、世界の貿易の12%がこの運河を利用して行われていると言われています。
現在も、既に150隻以上の船が立ち往生しているようです。
(この事故で1日当たり1兆円相当の海上交通が停止したという概算のようです😱)
当然、サルベージも試みられているようですが、エヴァーギヴン号は全長400m、幅59m、重さ20万tonもありなかなか動かすことが出来ないようです。
この事態を受けて、船舶を保有している愛媛県の正栄汽船が昨日2021年3月26日夕方に謝罪会見を行いました。
何故船舶保有会社が謝罪するの?
さて、これでようやくタイトルに書いた本題に入れるのですが、そもそもの疑問は何故船舶保有会社がこの件について謝罪するのか?ということです。
ネットでも、
正栄汽船は船舶を保有しているだけで、事故を起こしたのは傭船先(運行会社)なのに、謝罪することに違和感を感じる。
レンタカーで借り客が事故を起こしてもレンタカー屋の責任ではないのでは?
といった声が挙がっていました。
私も当初は同じように思っていました。
しかし、調べてみるとどうやらちょっと事情が違うようです。
今回の「エヴァーギヴン号」は「正栄汽船」が保有している「パナマ船籍」のコンテナ船で、台湾の「エヴァーグリーン」が運航を行っていたということです。
保有とか、船籍とか、運航とかいろいろややこしいですよね😅
1個ずつ簡単ではありますが解説していきます。
まず、保有というのはわかりやすいですね。
正栄汽船が船の持ち主ということです。
次に船籍ですが、これは船の国籍みたいなものでしょうか?
船は船籍の置かれている国の法律に縛られます。
なので、その法律の有利な国に船籍を置いておく方が便利なのだそうです。
例えば、「船舶の登録料が安く登録も容易」であったり、「日本などでは自国人や自国が承認する海技免状等を持った船員が乗船していなければならない」というルールがあったりなど、いろいろな違いがあるようです。
そういった事情を考慮すると、パナマに船籍を置くのがもっとも便利ということで、よくパナマ船籍の船というのを耳にするのだと思います。
(日本の会社が所有する船の約60%程度がパナマ船籍だそうですよ)
最後に運航についてです。
これは、船を借りて荷物を輸送する会社ということですね。
さっきのネットの声を紹介した際に書かれていたレンタカーの借り客に相当するのがこの運航会社ですね。
さて、一通り説明が終わりましたが、この説明だけを見ると、上で書いてあった通り、船の持ち主の正栄汽船が謝罪するのは違和感があるように思いますよね?
「正栄汽船」がレンタカー屋で、「エヴァーグリーン」が借り客であれば、責任は「エヴァーグリーン」側にあるように思いますよね。
ただ、今回の場合はレンタカーに例えるのがそもそも間違っていたようです。
今回のケースはタクシーに例えるのが正解だったようなんですね。
今回のケースは船+乗組員を正栄汽船がエヴァーグリーンに貸し出したという状態だったようです。
なのでタクシーのように、車+運転手をタクシー会社が提供し、お客がタクシーを借りて目的地まで運んでもらうということですね。
その最中に事故を起こしたら、当然タクシー運転手やタクシー会社の責任になりますよね。
なので、今回のケースでも正栄汽船が謝罪したということのようです。
まあ、規模が全然違いますけどね😅
保険には入っていると思いますが、どれだけの規模の請求がされるのか、一般人には想像も出来ない額になりそうですね😱
用船契約の種類は?
さて、最後に蛇足ではありますが、船を貸し借りする用船契約についてもちょっと解説しておきます。
用船契約には以下の3つの種類があります。
●裸用船契約
●定期用船契約
●航海用船契約
それぞれ、以下のような契約となっています。
●裸用船契約
船だけを貸す。
この契約では乗組員は運航会社が自分で用意することになります。
この場合はレンタカーの場合と似たような運用になるので、もし事故を起こしたら運航会社の責任ということになりますね。
●定期用船契約
乗組員+船を貸す。
この契約が今回の正栄汽船とエヴァーグリーンの契約になりますね。
乗組員を貸す側が手配していますので、事故を起こしたら船舶保有会社の責任ですね。
●航海用船契約
決められた区域間を輸送。
この契約は鉄道の輸送みたいなイメージでしょうか。
ここからここまでの間を輸送しますという形態なので、当然事故が起こったら船舶保有会社の責任になりますね。
以上が用船契約についてでした。
まとめ
さて、いかがだったでしょうか?
現在話題になっているスエズ運河の座礁について、自分で調べた内容を出来るだけ分かりやすく解説してみました。
皆さんの理解の助けになっていればよいのですが😊
こんな感じで、不定期ではありますが、自分で疑問に思って調べたことを発信していこうかなと思いますので、新シリーズ「りけおの疑問シリーズ」もお楽しみに♪
ちなみに、家作りに関する記事や
可愛い猫ちゃんについての記事も書いていますので興味があれば覗いていってくださいね😊